そして 初夏の朝 上越新幹線に乗り 「夢の家」に向かった

メモ

あああ

そして 初夏の朝 上越新幹線に乗り 「夢の家」に向かった

いいい

窓にセロハンでも貼ってあるのだろうか。部屋全体が鮮烈な赤い光に包まれている。畳の上には、予告通りにベッドがあったが、それは棺桶そのものの形で、中には黒い石の枕が置いてあった。
ためらいながらも、中に寝そべって見る。
視界いっぱいに燃えるような赤が広がった。自分がすでに死んでしまったようで、「気持ちが悪いなあ!」と言いながら、すぐに起き上がった。
その時、枕元に置かれた「夢の本」という分厚いノートに気がついた。
パラパラとめくると、「他の部屋に泊まっている友人が怖くて眠れないからこっちで一緒に寝てもいいかと聞きにくる……という夢を見た」「とてつもなく恐ろしい夢を見てしまった」などとペンで書いてある。
え、どういうこと? これって本物の夢が書いてあるの?
受付にとって返し、「あのベッドって、もしや本当に泊まれるんですか?」と聞くと、「ええ、毎日のようにお客さんがここで眠っているんですよー。ぜひ今度泊りにいらしてね。ネットで予約できますから」と民宿に招くような口調で言うではないか。
えええ!? なんとここはアート作品であると同時に宿泊施設なのだ。
そうか、ここは夢を見るための巨大な装置、というわけか————。すると、壁にかかっていたあの奇妙な服や壁の言葉が、急に自分の中で意味をなし始めた。
————面白いなあ。
その時私は、いつかもう一度ここに来よう、そして夢を見ようと心に決めた。なぜだかはわからないが、この奇妙な作品に参加したくなったのだ。
そして、初夏の朝、上越新幹線に乗り、「夢の家」に向かった。

新潟の豪雪地帯の集落に、夢を見るための古民家がある。不思議な儀式をこなし、変わったベッドで眠り、朝起きたら見た夢を黒い本に書きつける、というのがこの家のルール。これは、旧ユーゴスラビア出身のアーティストが産み落とし、集落の人が長年大切に育ててきた宿泊可能なアート作品、「夢の家」の体験ルポである。

夢の家の朝食は作家の作品コンセプトにより、地元津南の「まつや」のパンとコーヒーまたは紅茶の洋食スタイルです。朝食は前日のうちにご用意いたしますので、お好きなお時間にお召し上がりください。

「夢の家」の寝室は4色の部屋があり、部屋と同じ色の夢をみるためのスーツを着て、黒曜石の枕の「夢をみるためのベッド」で鉱物から発せられる自然のエネルギーを感じながら一晩を過ごします。翌朝、みた夢を「夢の本」に書き綴り、「夢の家」のプロジェクトに参加します。

「夢の家」は、旧ユーゴスラビア出身の作家マリーナ・アブラモヴィッチの作品として、日本有数の豪雪地の里山の集落のなかに築100年を超える家を改修して2000年につくられました。
「夢の家」では夢を見るための準備をし、夢をみるためのスーツに身を包み、夢をみるためのベッドで眠りにつく、夢をみるための宿泊体験を体感できます。
みた夢は「夢の本」に書き綴られ、プロジェクトは「夢の本」を出版するという続きがあります。このような作家の構想のもと、地元の集落住民がお客様を迎えてきました。2011 年3 月12 日に長野県北部地震が発生、「夢の家」も大きな被害を受け、閉館となりました。しかし、大規模修復を経て、2012 年の「大地の芸術祭」より再開され、2000年から書き綴られた夢が『夢の本』として出版されました。

水晶の枕のある銅製の浴槽で身を清め、夢をみるためのスーツを着て、黒曜石の枕のベッドで鉱物から発せられる自然のエネルギーを感じながら一晩を過ごします。翌朝、みた夢を「夢の本」に書き綴り、「夢の家」のプロジェクトに参加します。

ううう

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